対談シリーズ:一般編

 雲南大学 張麗花 日本語学部学部長

写真右: 雲南大学 張麗花 日本語学部学部長
左:合宿制語学学校 Language Village事業部長 秋山昌広
(雲南大学日本語学部学部長室にて)

「合宿制語学学校」の意義
雲南大学 張麗花 日本語学部長との対談

LVは中国の有力国立大学である雲南省昆明の雲南大学と提携を結び、人材、ノウハウ等あらゆる面で全面的に相互協力していくことが可能となりました。

その中で、雲南大学の外国語学部日本語学科のトップ、張麗花教授と外国語の教授に関する意見交換を行うことができました。以下にその一部を公開させていただきます。

秋山: 「このたびは貴校の大変優秀な卒業生をチャイニーズ・エクスプレスの講師にご推薦いただきまして本当に有難うございます。」

張教授:「こちらこそ、有難うございます。当校にて日本語を学んだ学生が日本でしかも、合宿制という画期的な語学学校で中国語講師として活躍させていただけることは私ども教授陣としてもこの上ない幸せです。ところで秋山さんがこの合宿制というシステムをお考えになられた背景にはどういったことがあるのでしょうか?」

秋山: 「はい、私は大学時代にアメリカのボストンに留学したのですが、その時に、アメリカ人の夫婦が運営する『下宿所』にお世話になりました。ちょっと大きめのお宅に世界各国から5~6名の留学生がそのご夫婦と一緒に一つ屋根の下で寝泊りするわけです。そして家の中に居る間中は英語以外の言語はすべて禁止され、夕食は事前に許可を得る場合以外は全員一緒にとりました。夕食後は1時間程度コーヒーを飲みながら今日一日あったことについて一人ずつ話をするのです。昼間、学校の授業で学んだ英語よりも、こうした中で学んだ英語のほうが比較にならないほど役に立ったと思っています。これによって、私の英語力は同じような期間留学をしたほかの日本人と比べて格段に上達したのを実感することができました。そこで、私は海外にわざわざ、出向かなくても国内で同じような環境を整え、合理的な管理の徹底ができれば海外留学以上の効果が期待できるのではないかと考え、実行に移したのが始まりです。」

張教授:「本当にすばらしい経験をされたのですね。私も学生時代に日本の早稲田大学に留学経験があります。ですから語学を生活の中で学ぶことの重要性はよくわかっているつもりです。しかもそれが自国内で経験できる環境を実現されたなんて本当にすばらしいと思います。」

秋山:「有難うございます。語学というものは絶対にその国の文化・生活ときっても切り離せない密接な関係を持っていると思いますので、ネイティヴの先生と朝から晩まで一緒に生活することで得られるメリットは計り知れないものがあると思います。たとえば、今回私が中国に来て中国の方と少しだけお話させていただいたのですが、お会いしてすぐにその方から『吃飯了嗎?』(ご飯食べましたか?)ときかれました。そのとき私はまだご飯を食べていなかったので『食べていません。』と答えたら、隣にいた弟に『これは中国語では単なる挨拶で、食べたかどうかを聞いているんじゃないんだよ。』と笑われてしまいました。これは『食の国、中国』ならではの会話で文化に言葉が根ざしていることのよい例だなと思いました。」

張教授:「ハハハ(笑)笑ってすみません。でも同じようなことを私も日本でやってしまったことがあるので秋山さんのことは笑えません。日本留学中、友人が私に日本人の知人を紹介してくださいました。そのとき初対面のその方が『お世話になってます。○○と申します。』とおっしゃいました。私は『あのー私、あなたとどこかでお会いしてますか?』と聞いてしまいました。その方は『いや、初めてですけどどうしてですか?』『だって、初めてお会いしたのにどうして私があなたのお世話をできたのですか?』という話です。今思い出すと、もう恥ずかしくて。」

秋山:「本当に言葉って面白いと思います。そういったようなやり取りをいかに多く経験するかでその人の言葉がより自然な言葉に近づいていくのでしょうね。」

張教授:「まさにそのとおりだと思います。大学も外国語学部に関しては合宿制にしたらいいだろうなと、今秋山さんのお話を聞いて強く思いました。でも、そうあったらいいなというのと、実際にそうできるのとはまったく違います。実行に移すには資金・人材等あらゆる面で困難なハードルが多いと思います。だから、いいとは思ってもどこにでもあるものではないのだと思います。それを実現している秋山さんは本当にすばらしいことをやっておられるなと感心します。このようなプロジェクトに私ども雲南大学の卒業生が携わることができることを本当に光栄に思います。これからも全面的に協力させていただきますのでどうぞよろしくお願いいたします。」

秋山:「こちらこそどうぞよろしくお願いいたします。」