日本人と中国語

前回の物語は・・・・

2018年11月24日 CATEGORY - 日本人と中国語

皆さん、こんにちは。

前回の物語、皆さんはどんなお話しかわかりましたか?

こちらも中国のお話しで、「王様と九人の兄弟」でした。

それでは、日本語訳をどうぞ。

「いつのころか、てんで見当もつかないほどの大むかし。中国のある村に、年よりの夫婦がすんでいました。二人は「子どもがほしい、ほしい」とおもっていましたが、すっかりこしがまがる年になっても、子どもは生まれません。ある日おばあさんは、あんまりさびしいので、池のほとりで一人ないていました。すると、池の中から白い髪の老人があらわれて、「この薬をあげよう。ひとつぶのむと、子どもが一人生まれる」と、薬を九つぶくれました。

おばあさんは、うちにかえると、もうまちきれなくなって薬をいっぺんにのんでしまいました。すると…、「オギャー、オギャー!」。ある日とつぜん、九人の赤んぼうが生まれたのです。ついた名前は、「ちからもち」、「くいしんぼう」、「はらいっぱい」、「ながすね」、「さむがりや」、「あつがりや」、「ぶってくれ」、「きってくれ」、「みずくぐり」。この九人のきょうだいは、顔も体つきもそっくりに大きくなりました。

そのころ、都では大変なさわぎがもちあがりました。王さまの宮殿のいちばん大きな柱が、とつぜんたおれてしまったのです。王さまは国じゅうにおふれを出しました。『柱をもとどおりにできたものには、のぞみのほうびをとらせる』。このはなしは九人のきょうだいの家にもつたわってきました。きょうだいたちは、そうだんしました。「ほうびだって!」。「だれがいく?」。「ちからもち、いってくれ!」。「よしきた!」。夜中に宮殿についたちからもちは、柱をひょいともちあげ、もとどおりになおしてかえっていきました。

あくる朝、王さまはおどろいたのなんの。「いったいだれがなおしたのじゃ」。九人きょうだいの一人がなおしたときいても王さまは信用しません。王さまは大きなおかまをいくつもすえて、ごはんをいっぱいたかせました。「そのような力もちなら、きっとこれくらいの大めしがくえるはず。たべられなければ、大うそつきのばつとして、ろうやにぶちこめ!」。きょうだいたちは、またそうだんしました。「くいしんぼう、いってくれ!」。「よしきた!」。くいしんぼうは宮殿につくと、大きなおかまのごはんをぜんぶたいらげてしまいました。

王さまはだんだんこわくなってきました。「あんなに力もちで大めしぐらいの男なら、いまにきっとわしをたおしてこの国の王になるにちがいない」。そこで王さまは、めいれいしました。「やつをつかまえてきて、うえ死にさせよ!」。きょうだいたちは、おどろきました。「はらいっぱい、いってくれ!」。「よしきた!」。王さまは、はらいっぱいをろうやにとじこめました。そして七日七晩、なに一つたべさせませんでした。ところが八日目の朝。「あ~ぁ。ものをたべないおかげで、いい気もちだったぁ」。はらいっぱいは、まえよりも元気に出てきたのです。

王さまは、ますます不安になりました。「そうだ、やつをたかい山のてっぺんからつきおとしてしまえ!」。また、きょうだいたちは、そうだんします。「たかいところってどういうこと?」。「たかいところだったら…」。「ながすね、いってくれ!」。「よしきた!」。ながすねは、すぐさま岩山のてっぺんにつれていかれました。そして、きり立ったがけの上から、どんとつきとばされました。そのときです。ながすねのすねがしゅうっとのびて、谷そこまでとどいてしまったのは! こうして王さまは、またしっぱいしました。

こわくてこわくて王さまはまったくねむれません。これはもう、なんとしてでもこの男をやっつけなければ…。「やつを、やきころしてまえ!」と、王さまがめいれいすると、やってきたのは、さむがりや。ほのおの中でもやされますが、「あぁ、あったかくていい気もち」。とうとうたきぎがもえつきました。「やつをこごえ死にさせよ!」と、王さまがめいれいすると、やってきたのは、あつがりや。雪の中にうめられますが、「あぁ、つめたくていい気もち」。とうとう雪がとけだしました。ぶってもだめ、きってもだめ。王さまの計画は、ことごとくしっぱいします。

王さまはかんかんになって、めいれいしました。「やつをひっとらえて、大きな川へほうりこんでしまえ!」。きょうだいたちは、またそうだんしました。「みずくぐり、いってくれ!」。「よしきた!」。みずくぐりは、川におとされると、まるで魚のようにおよぎまわります。そして口いっぱいに川の水をふくんだかとおもうと、「ぷうーっ!」。王さまは、水の力でとんでいってしまいました。この日から、人々は、王さまからひどいしうちをうけることもなく、たのしく平和にくらしたということです。」

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