申し訳ございません。こちらのサービスは無期限休止とさせていただいております。
ご不便をおかけしますがご理解の程何卒よろしくお願いいたします。
英語合宿のサービスについてはこちら

日本人と中国語

前回の物語は・・・・

2019年1月19日 CATEGORY - 日本人と中国語

皆さん、こんにちは。

前回の物語、皆さんは何のお話しかわかりましたか?

正解は・・・・

「赤ずきんちゃん」でした。

それでは、日本語訳をどうぞ。

『昔、ある可愛い女の子がいました。誰からも好かれていましたが、女の子の一番のお気に入りはおばあちゃんでした。女の子が欲しいものは何でもあげていました。あるとき、おばあちゃんは女の子にシルクでできた赤い帽子をあげました。女の子が被ると、ぴったりお似合いでした。それからというもの、女の子はもう他の帽子をかぶりたがらなかったので、みんなが彼女のことを「赤ずきんちゃん」と呼びました。

ある日、お母さんが女の子に言いました。「こっちにおいで、赤ずきん。ここにケーキと葡萄酒が入っているから、早くおばあちゃんに届けてちょうだい。おばあちゃんは病気で体が弱っているから、これを食べれば少しよくなるはずよ。暑くならないうちに、急いでね。道をちゃんと歩くのよ。走らないで、大きな道から離れてはいけませんよ。あなたが転んでしまったら、おばあちゃんはケーキを食べることができないからね。おばあちゃんの家に着いたら「おはよう」を言うのを忘れないでね。家に入ったらあちこち動き回らないのよ。」

「気をつけるわ。」と赤ずきんちゃんはお母さんに言うと、お母さんの手を握り、しっかりと約束をしました。

おばあちゃんは村のはずれの森の中に住んでいて、赤ずきんちゃんの家からはだいぶ離れています。赤ずきんちゃんが森の中に歩いていくと、一匹の狼に出会いました。

赤ずきんちゃんは狼が悪者だとは知らなかったので、ちっとも怖くありませんでした。

「こんにちは。赤ずきんちゃん。」狼が言いました。

「ありがとう。狼さん。」

「赤ずきんちゃん、こんなに早くどこに行くんだい?」

「おばあちゃんの家に行くの。」

「そのずきんの下には何をもっているんだい?」

「ケーキと葡萄酒よ。昨日うちでケーキを焼いたから、病気で可哀想なおばあちゃんがおいしいものを食べれば治ると思って。」

「おばあちゃんはどこに住んでいるんだい?赤ずきんちゃん?」

「林に入ると一本道があるんだけど、おばあちゃんの家は3本の大きな木の下よ。低いところにはクルミの木の蔦に覆われているの。あなたもきっとわかるわ。」と赤ずきんちゃんは言いました。

狼は心の中で計算しながら、「こいつは若くておいしそうだ。あのおばあさんよりもきっとうまいだろう。何かいい方法を考えて、あの二人を俺の手から逃げられないようにしてしまおう。」

そこで、狼は赤ずきんちゃんしばらくについていき、「赤ずきんちゃん、ほら、花がきれいだよ。見てごらんよ。それからこの小鳥たちの歌声はなんてすばらしいだろう。君はまったく聞こえていないね?林の中がどんなに美しいか。君はただ前に向かって歩くだけで、まるで学校にでも行くみたいだ。」と言いました。

赤ずきんちゃんは頭を上げ、太陽の光が木の間から行き来しているのや、美しい花が一面咲いているのをみて、「この花を摘んでおばあちゃんにあげたら、きっと喜ぶわ。今はまだ早いから、遅れることはないわ。」と思いました。そこで赤ずきんちゃんは大きな道を離れ、林の中で花を摘み始めました。一本の花を摘むたびに、前にもっときれいな花があるような気がして、結局、林の奥深くまで歩いて行ってしまいました。

このとき、狼は急いでおばあちゃんの家に走っていき、ドアを叩きました。

「誰だい?」

「赤ずきんよ。」狼は答えました。「ケーキと葡萄酒を持ってきたの。早くドアを開けて。」

「ドアノブを引っぱれば開くわよ。」おばあちゃんは大きな声で、「体に力がなくて起きれないの。」と言いました。

狼がドアノブをひっぱると、ドアはすぐに開きました。狼は何も言わずにおばあちゃんのベッドの前に突っ込んでいき、おばあちゃんをおなかの中に呑み込んでしまったのです。

それから狼はおばあちゃんの服を着て、おばあちゃんの帽子をかぶり、ベッドに横になると、カーテンを閉めました。

しかし、このとき、赤ずきんちゃんはまだあちこち花を摘んで歩いていました。たくさん摘んでもう持ちきれなくなると、やっとおばあちゃんのことを思い出し、もとの道に戻るとおばあさんの家に向かいました。

おばあちゃんの家のドアが開いていたので不思議に思い、中に入ると、なんだか異様な感じがしました。心の中で、「うわぁ。いつもはあんなに好きなおばあちゃんの家が、今日はなんでこんなに恐ろしいのだろう。」と思いました。赤ずきんちゃんは大きな声で「おはよう!」

と叫びましたが、答えはありません。赤ずきんちゃんはベッドの前まで来ると、カーテンを開けました。おばあちゃんがベッドに寝ていて、帽子は深くかぶり、顔もすっかり覆われ、様子がとても変でした。

「ねぇ、おばあちゃん」赤ずきんちゃんは言いました。「どうしてそんなに耳が大きいの?」

「あなたの声がもっとよく聞こえるようにだよ、よい子よ。」

「でもおばあちゃん、おばあちゃんの目はどうしてそんなに大きいの?」また赤ずきんちゃんが聞きます。

「あなたをもっとはっきりと見るためにだよ、よい子よ。」

「おばあちゃん、どうしてそんなに大きな手をしているの?」

「あなたをもっとしっかりと抱けるようにだよ、よい子よ。」

「おばあちゃん、どうしてそんなに大きくて恐ろしい口をしているの?」

「お前を一口で食べれるようにだよ!」

狼はそう言うと、ベッドから飛び起きて赤ずきんちゃんをおなかの中へ呑み込んでしまいました。

おなかがいっぱいになった狼はまたベッドに横になると寝てしまいました。そして外にも聞こえる大きないびきをかき始めました。

ある猟師が。ちょうど家の前をとおりました。「おばあちゃんのいびきがこんなに大きいなんて。何かあったのか、中に入って見てみよう。」と思い、家に入りベッドの前まで来てみると、そこに横になっていたのは、なんと狼ではありませんか。「このばかものめ!こんなにお前を探していたのにまさかこんなところで見つけるとは!」猟師は言いました。狼に向かって銃を撃とうとしましたが、突然、「この狼はもしかしたらおばあちゃんを呑み込んだのかもしれない。おばあちゃんがまだ生きているかもしれない。」と思い立ちました。そこで猟師は撃つのをやめ、はさみを持ち出し、ぐーぐー眠っている狼のおなかを切り始めました。少し切ると、赤い帽子が見えました。また少し切ると、女の子が飛び出してきました。そして、「本当にびっくりしたわ!狼のおなかの中は真っ黒なんだもの。」と叫びました。つづけて、おばあちゃんも少し咳き込んではいましたが、生きて出てきました。赤ずきんちゃんは急いで大きな石を運んでくると、狼のおなかに入れました。狼は目を覚ますと、逃げようとしましたが、おなかの石が重すぎて、立ちあがるとすぐに地面に転び、そのまま死んでしまいました。

三人はたいへん喜びました。猟師は狼の皮を剥ぎ、家に帰っていきました。おばあちゃんは赤ずきんちゃんが持ってきたケーキと葡萄酒を食べて、すっかり元気になりました。赤ずきんちゃんは思いました。「もしお母さんに許してもらえなかったら、もう一生一人で大きな道を離れて森には入らないわ。」と。』