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日本人と中国語

前回の物語は・・・

2018年6月30日 CATEGORY - 日本人と中国語

皆さん、こんにちは。

前回の物語、皆さんは何のお話かわかりましたか?

正解は・・・・

「ねずみの嫁入り」でした。

それでは、日本語訳をどうぞ。

『昔、あるねずみの夫婦がいました。年も取り、娘もそろそろ結婚の話をする年齢となりました。

もうすぐ新しい年を迎えるというとき、ねずみのお父さんとお母さんは娘のために世界で一番えらく、能力のある婿を見つけなくては、と焦っていました。そこで、次の日の朝早く、ねずみのお父さんとお母さんは足早に出かけて行き、娘にぴったりのお婿さんを探し始めました。

 このとき、太陽が東から登り、大地一面の光を照らしました。ねずみのお父さんとお母さんは互いに顔を見合わせ笑い、打ち合わせでもしていたかのように、「太陽さんはまさに私たちが探していた理想の相手だ!」と言いました。

 太陽は彼らのわけを知り、思わず笑いながらこう言いました。「私はたしかに大地を照らし、皆を温めることはできるけれど、黒雲がやってくれば、私は暗く光を失ってしまう。黒雲こそがこの世で一番能力がある。しかも私ももうこんな年だ。あなたたちの娘婿にはふさわしくない。」

 ねずみのお父さんとお母さんは太陽の言うことは確かだ、と思い、黒雲を探しに行くことにしました。

 二匹が黒雲を探そうとその場を離れようとしたとき、突然空が暗くなってきました。黒雲がちょうど太陽を訪ねにやってきて、ねずみのお父さんとお母さんのわけを知り、慌ててこう言いました。「あ、いやいや、おいらは太陽の光を遮ることはできるが、おいらが一番えらいわけではない。風こそがあんたたちの理想の相手だ。なぜなら、風が吹けばおいらなんてちりぢりにされて、飛ばされちまう。風こそが世界で一番えらい。」

 そう言い終わるか終わらないかのうちに、突然、ふーっと大きな風が、得意そうな顔で飛んできました。

 みんな風にあちこち吹き飛ばされて、風の威力は確かに黒雲が言うように大きいということを感じました。

 太陽と黒雲は風を娘婿にするようにと、ねずみのお父さんとお母さんに薦めました。

風は彼らの言葉に少し恥ずかしくなり、「俺がたまに強い風を吹かせるところばかり見ないでくれよ。壁に遮られちゃあ、俺は地面に叩きつけられ、全身傷だらけさ。俺に言わせりゃあ、壁が世界で一番能力があってえらい。壁を娘婿にするべきさ。」と言った。

 ねずみのお父さんとお母さんはこの言葉を聞き、周り一面の草原を見まわし風に、「ここは周りに何もない。私たちにどうやって壁を探せと言うのだ?」と言いました。

 風は、「この方向にずっと真っすぐ行くと、ある村に着く。そこに一面の壁を見つけることができる。」

 ねずみのお父さんとお母さんは仕方なく前に進み、何日も歩き、ようやくその村に着くと、ねずみのお母さんは目を輝かせながら大声で「あそこに大きな壁があるわ!」と叫びました。

 二匹が急いで走っていき、大きな壁に娘を妻にしてほしいと頼もうとしたまさにそのとき、

壁は顔をしかめながら、「見ろ!このねずみたちは俺の体に穴ばっか開けやがって。まったくねずみにはかなわない。」と言ったのです。

 なるほど、このとき、一匹の若くて力のあるねずみが大きな壁の底から穴を掘っているところでした。

 このときになって初めて、ねずみのお父さんとお母さんは、彼らにも他の者を羨ましがらせるような才能があったのだ、ということに気がつきました。

そこで、すぐに娘をこの若くて力のあるねずみの元へ嫁に出すことにしたのです。

この日はちょうど、旧暦の正月三日目にあたる日だったことから、人々はこの日を「ねずみの嫁入り」の日と呼んだそうです。』